環境太陽灯への想い(日本中の防犯灯の30%を太陽光発電にしたい)

 2004年の12月、地元の小学校で放課後児童会の指導員として勤めている妻から、暗くなるのが早い季節で幼い子供たちが学校に残っている時に、もし東海地震が発生して停電になったら子供たちが怯えてしまうし、暗闇の中で迅速な避難が出来ないと聞かされ、初めて指定避難所である公立の小学校・中学校・公民館等や避難経路に災害による停電に対応できる独立電源の照明が全くと言っていいほど整備されていない事に気付きました。 その理由は、大手メーカーの太陽光発電による独立電源の照明の多くが約100万円~300万円と、とても高額だからです。又、消耗品である電池等の維持費の負担が重く、メンテナンスの予算も取れずに機能を失ったまま放置されている物が多いのが実情で、なかなか普及出来ていないのです。 そこで、総合看板業として長年培ってきた金属加工の技術とLEDの知識を生かし、社会に普及出来るような低価格で維持費の負担も軽い製品を自社で開発しようと決断し、思考錯誤を繰り返す中で環境太陽灯を生み出しました。平常時は一般電源を必要としない環境に優しい照明ですが、災害による夜の停電時には一刻を争う状況下で迅速な避難を手助けする防災灯として、人命を守る重要な役割を果たします。

 現在の防災対策に於いて、国や自治体の多くは災害が昼間に発生する事を前提に取り組んでいます。
もし東日本大震災があと4時間遅く発生していたら、停電による漆黒の暗闇の中、避難経路が目視確認できず、障害物にも阻まれ、高い建物があっても分からず、津波もどちらの方向から襲ってくるかも見えない状況になっていましたので、おそらく5万人以上の方が犠牲になられていたと予想できます。

 災害による夜の停電時にも灯りがある社会環境をなんとしても実現したい。日本中の防犯灯の30%を太陽光発電による独立電源の防犯灯にする事を目標に、環境と共存した安心・安全な社会を構築するお役に立ちたいと願っております。

代表取締役 伊藤千明

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